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令和6年度 年末調整控除申告書作成用ソフトウェアのプロトタイプ公開

令和6年度 年末調整控除申告書作成用ソフトウェアのプロトタイプ公開
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皆さんは、国税局が年末調整手続の電子化に向けた取組の一環として、控除申告書作成用ソフトを無料配布していることをご存じでしょうか。

年末調整手続きの電子化
年末調整手続きの電子化

年末調整控除申告書作成用ソフトウェア

「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年調ソフト)」は、従業員の方が、年末調整手続で提出する必要がある控除申告書を、質問に回答していくだけで作成することが可能な国税庁が無料で提供するソフトウェアです。保険料などの控除証明書等のデータを利用することで、控除額を自動で計算することが可能です。なお、作成した控除申告書は、ソフトウェアの機能を使用して、データで(又は書面で出力して)勤務先に提出することが可能です。

プロトタイプ(製造途中の仮リリース)版が公開

去年までは8月上旬にプロトタイプが公開されるようなことはなかったと記憶しています。それだけ、国としての電子化の取り組みへの本気度が伺えますね。
公開されているページへは下記からどうぞ。

国税庁HP:年末調整手続の電子化に向けた取組について

無料ソフトウェアのメリット・デメリット

市場にはいろいろな年末調整に関するソフトやサービスが存在します。
その中で国が推し進めている電子化の一環として提供される無料ソフトウェア。
そのメリット・デメリットは。。。

メリット

  • 無料!
    とにかく、無料。この一言に尽きます。
  • 一般従業員向けのコールセンターが開設されている。
    現場からすると、大きいのがこの部分。従業員からの問い合わせを丸投げできます。

デメリット

  • あくまでも従業員が申告書を作成するツールである
    提出に関する連絡や催促、再提出等、管理方の実務部分は考慮されていませんので、そこは別途考える必要があります。
  • 従業員から提出される申告書はXMLデータまたは入力内容が一覧印字されたPDFである
    申告書を受け取った後の後続作業をどのように処理するか、によりますが、所謂年末調整計算を行う為の給与ソフト等が申告書のXMLデータ取り込みに対応していないと厳しいと思われる。
    逆に言うと、無料の国税ソフトのシェアが伸びれば給与ソフト側は対応せざるを得ない状況になるため、時間が解決するデメリットと思われる。

この時期にプロトタイプが公開される意義

どのような思惑があって、この時期にプロトタイプが公開されたのかは分かりませんが、、、
その年の年末調整をどうするか(電子化するか、あるいはツールやサービスを変更するか)という検討は8~9月頃に行われます。理由は、そうしないと11月の年末調整時期に間に合わないからです。
そう考えますと、この時期にプロトタイプが公開されたのは「今年こそは電子化を!」という企業が国税庁提供の無料ソフトウェアを考慮する機会を少しでも多く獲得するためなのではないかな、と感じます。
何年間かこのソフトウェアを見てきていますが、年々良いものになってきていますので、先ほども触れたとおり、国の本気度が伺える一手なのかな、と思います。

また現場の目線からすると、8月という早い時期に年末調整の変更内容が分かる、という点でも意義は大きいと考えています。
国のお墨付きとして、今年の年調ではこの申告書でこのような内容を申告してもらいます、と先行開示しているわけですからね。

今回のプロトタイプはWindows版、Mac版のみとなっており、テスト中バージョンということで幾つかの注意点、留意点が記載されていますが、興味のある方は是非、試してみては如何でしょうか。

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